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離婚後の子の養育に関する民法等改正(共同親権等)について

更新日:2026年02月12日

 父母の離婚後もこどもの利益を確保することを目的として、令和6年5月17日民法等の一部を改正する法律が成立しました。この改正では、こどもの養育に関する父母の責務の明確化、親権、養育費、親子交流、財産分与、養子縁組に係る民法等の規定が見直されて、令和8年4月1日より施行されます。この改正内容のポイントは以下の通りです。

1.父母の責務の明確化

こどもの人格尊重と扶養

 父母は親権や婚姻関係にかかわらず、こどもの健全な心身の成長のため、養育と扶養(親と同程度の生活水準を維持できる程度)の義務を負います。こどもの意見を聞き、適切な形で反映することを含めて、こどもの人格を尊重しなければなりません。

父母同士の人格尊重と協力義務

 父母は親権や婚姻関係にかかわらず、こどもの利益のため互いに人格を尊重し協力しなければなりません。また次のような行為は、身体的・精神的DVや虐待など正当な理由がない場合、この義務に違反する場合があります。

・父母の一方から他方への暴行、脅迫など相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷、濫訴等をする行為

・別居している親が、同居している親のこどもへの日常的な監護に対して不当に干渉する行為

・父母の一方が、正当な理由もなく他方に無断でこどもを転居させる行為、またそれに伴い親子交流を妨げる行為

・父母間で取り決めされたり、家庭裁判所の調停・審判により決められた親子交流(定期的な面会や連絡、子供の学校行事の参加等)を、正当な理由もなく拒否する行為

・こどもに対して一方の親の誹謗中傷等(こどもがその一方の親との面会を拒絶すると考えられる内容等)する行為

・父母の一方が養育費や親子交流などのこどもの養育に関する内容の話し合いを、正当な理由もなく一方的に拒否する行為

・父母の一方が正当な理由もなく、こどもの監護に関する裁判所の判断に従わない行為

 もし父母の一方がこれに違反した場合は、親権者の指定又は変更の裁判、親権喪失または親権停止の裁判などに、この違反の内容が考慮される可能性があります。これらの内容について、詳しくは法務省ホームページQ&A形式の解説資料(民法編)をご確認ください。

2.親権

 離婚後、これまで父母どちらかの単独親権でしたが、共同親権を選択することも可能になります。

親権の決定について

父母同士の話し合いで決めるか、決まらない場合は家庭裁判所が父母双方の意見を聞いたうえで、こどもの利益の観点から決めます。ただ共同親権と決めることでこどもの利益を害すると認められるとき(身体的・精神的DVや虐待など)は、家庭裁判所は必ず単独親権で決めることとされています。

共同親権の行使について

 共同親権の際、こどもの将来に大きく影響を及ぼす内容は、原則父母同士で話し合いで決めますが、差し迫った理由(身体的・精神的DVからの避難、緊急の医療行為を受けさせるとき、入学手続きの期限に間に合わない)がある場合は、父母一方の親権を行使できることもあります。また日常生活に関する内容は父母どちらか一方の決定で差し支えありません。日常生活に関する内容の具体例は、【法務省】父母の離婚後の子の養育に関するルール改正のパンフレット4ページをご確認ください。

3.養育費

 養育費は、こどもの監護や教育のため、そのこどもが経済的・社会的に自立するまでに必要な衣食住や教育に係る費用を指します。より確実に養育費が受け取れるように支払い確保について見直しが行われました。主な変更点は以下の通りです。

養育費合意の実効性

 これまで養育費の支払いを取り決めしていても、支払いを怠ったとき財産を差し押さえるために様々な公文書が必要でしたが、そういった書類がなくとも父母間で作成された養育費の取り決めを定めた文書を基に、差し押さえ手続きを申し立て出来るようになります。

法定養育費の導入

 改正後に離婚した際、養育費の取り決めをしていない場合、子育てを行う親は一方の親に対して、一定額の法定養育費を請求することが出来るようになります。その法定養育費が支払われない場合、差し押さえ手続きを申し立てることも可能です。また法定養育費の金額は、こども一人当たり月額2万円です。これはあくまで正式な養育費の取り決めが完了するまでの暫定的なものなので、適正な養育費を取り決めすることが重要です。

裁判手続きの利便性向上

 養育費に関する裁判手続きでその金額を決定するため、家庭裁判所が当事者に対して収入情報を開示を命じることが出来ます。また養育費請求関係の手続きは、1回の申立てで、支払い義務者の財産開示、市区町村に対する給与情報の提供、給与の差し押さえまで、一括申請可能となります。

4.親子交流

 親子交流とは、こどもと別居している親が、定期的かつ継続的にこどもと会ったり、手紙や電話・SNSを通じて交流することです。安心安全な親子交流の実現に向けた見直しが行われます。主な変更点は以下の通りです。

親子交流の試行的実施制度の導入

 家庭裁判所が親子交流に関して、試験的に交流を実施するよう促し、その結果や取り組みを通じて今後の交流内容を決めるようになります。

婚姻中別居の場合の親子交流

 婚姻中別居の親子の交流について、こどもの利益を最優先に考え、基本父母の協議により決めること、決まらない場合は家庭裁判所の審判等により決めることを明らかにしました。

父母以外の親族(祖父母等)の交流

 家庭裁判所はこどもの利益のため必要があるときは、父母以外の親族とこどもの交流を実施するよう定めることが出来るようになります。原則父母同士で決めますが、その一方が死亡や行方不明でほかに適当な方法がない場合は、祖父母、兄弟姉妹、過去にそのこどもを監護していた親族が自分で家庭裁判所に申立てすることが可能となります。

5.財産分与

 財産分与は、婚姻中に夫婦ともに築いた財産を離婚の際に分け合う制度です。通常財産分与は夫婦の話し合いで決まりますが、決まらない場合は家庭裁判所に対して財産分与の請求が可能です。主な変更点は以下の通りです。

請求期間の延長

 今までは離婚後2年間と制限されていましたが、離婚後5年間と請求期間が延長されます。

分与の考慮要素の明確化

 本改正では夫婦双方の財産上の衡平を目的として、今まで明確に規定されていなかった財産分与を何で判断するかという部分(考慮要素)が明確になります。例示された考慮要素は以下の通りです。

・婚姻中に取得または維持した財産の金額

・上記の金額に対する夫婦各自の寄与の程度(就労だけでなく家事育児も含むため原則夫婦対等)

・婚姻の期間

・婚姻中の生活水準

・婚姻中の協力・扶助の状況

・夫婦各自の年齢、心身の状況、職業、収入

6.養子縁組

養子縁組した際の親権者の明確化

 未成年のこどもが養子となった場合の親権について具体的に明記されました。主な内容は複数養子縁組をした場合、一番最近の養子縁組の養親のみが親権者となること、そして離婚した実父母の一方の再婚相手を養親とする養子縁組(いわゆる連れ子養子)は再婚相手とその配偶者である実親が親権者になります。この場合実父母の離婚後に共同親権と決めていても、実父母のもう一方は親権を失います。

養子縁組の実父母の意見調整の手続き

 15歳未満のこどもが養子縁組するときは、こどもの親権者である父母の意見が一致しなければならず、その意見対立を調整する規定がなかったものの、この改正で家庭裁判所が意見対立を調整するための手続きを新設しています。また家庭裁判所はこどもの利益のため特に必要があると認めるときに限り、父母の一方を養子縁組についての親権行使者として指定することが可能になり、単独で養子縁組の手続きが可能です。

参考ページ

 民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)についての詳細は、下記のホームページやPDFをご覧ください。

・【法務省】民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕

・【法務省】Q&A形式の解説資料(民法編)

・【法務省】Q&A形式の解説資料(行政手続・支援編)

・【法務省PDF】養育費に関する法務省令の概要

・【法務省PDF】パンフレット(父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました)

・【法務省YouTube】動画「離婚後の子の養育に関する民法等の改正について~親権・養育費・親子交流などについてのルールが変わります!~」(約37分)

・【法務省】「こどもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&A」について

このページに関するお問い合わせ先

鏡石町役場 税務町民課 町民グループ

住所:〒969-0492 鏡石町不時沼345番地
電話:(0248)62-2112/FAX:(0248)62-2144

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