佐久間産業株式会社/佐久間 一男さん|生産者の声|農作物紹介 鏡石町[福島県]

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生産者の声

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きくらげは栄養価の高いスーパー食品!みなさんに知っていただいて美味しく食べていただきたいです

2020年03月13日:佐久間産業株式会社/佐久間 一男さん

栽培されているきくらげについて教えてください

会社でいろいろ片付けをしていたときに建物がひとつ空きまして、そこでなにかを始めようかと社長といろいろお話をしながらアイディアを出し合いました。そのアイディアのひとつに「きくらげ」という意見が出たんです。試してみようということでネットで探したら個人で購入できるものがあったので、自宅のお風呂場で作ってみたら思いのほか美味しいものができまして。栽培の段階で調べてみたら、95%は中国からの輸入で国産が少ないこと、栄養価が思いのほか高いということがわかって、これなら現在の健康志向という世相とマッチするのではないかということで栽培を始めました。
佐久間 一男さん、佐久間 悠壽さんが育てるきくらげ佐久間 一男さん、佐久間 悠壽さんが育てるきくらげ

栽培している環境について教えてください

昨年(2019年)の5月末から栽培を初めて、6月頃にきくらげがなりました。
栽培をするにあたって、きのこ屋さんから菌床を購入し育て方を教わったり、すでにきくらげを栽培している農家さんにアポを取って教えていただきながらスタートしました。
ひとつの菌床に対して、約半年くらいは収穫し続けることが可能です。菌床は1シーズンが終了したら廃却になるので、知り合いの農家さんへぼかし肥料として使用してもらっています。
きくらげは夏きのこなので、夏場・梅雨など暑くてジメジメしているときが最盛期です。うちでは冬場でも栽培を続けていますが、福島県内でも冬に作っているところは多分他にはないのではないでしょうか。きのこは乾燥すると育たないんです。湿度をあげなくてはいけないので、部屋を暖かくして湿気をあたえて、かつ二酸化炭素が濃くてもいけません。きくらげも生きているので、そのままにしていると部屋の二酸化炭素濃度が上がってきます。濃度を薄めるために窓を開けると、今度は湿度が下がる…このジレンマの繰り返しです(笑)常に測定器を確認しながら育てています。
理想としては冬場でも湿度を80%まであげたいですね。湿度があがらないと育ちが悪くなります。
夏は湿度が100%を振りきる時がありまして、そういう環境ではきのこは元気です。
収穫している私たちはびしゃびしゃです(笑)

おいしいきくらげの食べ方はありますか?

現在、県内の3店舗に出荷をしていまして、鏡石町の「かんかんてらす」・玉川村の「こぶしの里」・天栄村の「季の里」です。冬以外は、羽鳥湖高原の直売所にも出荷をしています。そこで試食として出したのが、きゅうりと和えたもの、しゃぶしゃぶのようにしたもの、卵焼きに入れたり佃煮にしたり、あとは塩麹に漬けて焼いたもの、中華スープにもしました。生きくらげは調理をしても食感がそのままプリプリコリコリなので、おもしろいです。
きくらげは食感がよくて味があまり主張しないので、炒め野菜とか餃子・ハンバーグの具にしたり、いろいろな料理に使えますよ。
今は、生・乾燥・粉の商品を販売しています。
粉は、きくらげを乾燥させたものを粉砕機にかけて細かくしています。粉末を作ってみたのは、お料理がめんどうな時でも、調理されたものにさっと入れられるようにできたらいいなという思いからでした。手軽に栄養素も取れますしね。カルシウムの吸収をよくするビタミンDは、食品のなかでもナンバーワンです。鉄分はレバーの3倍、食物繊維はゴボウの3倍。きくらげはスーパー食品なんです。
きくらげを食べている会社の女性スタッフに聞くと、お通じがすごくよくて便秘知らずだそうです。なのに、このスーパー食品ということが世間にはなかなか伝わっていません。
各店舗で試食をみなさんに食べていただき、少しでも興味を持ってもらえるように、「あ、これ美味しいね」と気づいていただけるようにPRしていきたいです。

今後チャレンジしてみたいことはありますか?

6次化商品として来年からやってみようと思っているのが、きくらげの佃煮です。私たちの会社の社長が、お料理大好きなんですよ。試食用に佃煮を作ってくれまして、それを販売時に出したらみなさん「これは美味い!」と言ってくれて、それを「売ってくれ!」と言われまして(笑)そこで、来年商品化してみようかということになりました。
また、今後 FGAPを取得したいと思っています。安全安心を宣言しても、そのように気をつけて栽培していても、認めてもらえなければダメだと思います。まずはFGAPを取得すること、そして佃煮を作るためにHACCPも取得します。
菌床もいずれは作るところからやってみようという話も出ているのですが、それを実現するには現在の10倍くらいはやらないといけないのと、設備も整えないといけませんのでコストもかかります。
でも、将来的にはそこまでやっていきたいと思っています。

生産者情報

生産者名

:佐久間産業株式会社/佐久間 一男

所在地

:鏡石町境123-1

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